ごあいさつ

これまでの伝統に加え、未来の青果市場の在り方を追及してまいります。

東京シティ青果株式会社
代表取締役社長

森 竜哉

 いつも格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。

 当社は江戸時代初期にあたる1664年(寛文4年)に始まった京橋の大根河岸をそのルーツとし、世界に名を轟かせた築地市場80年の時代を経て、2018年に完全閉鎖型施設で定温管理ができる豊洲市場へ移転致しました。昨今の「酷暑」ともいえる夏場の気温上昇に対し、 20℃近辺の定温で一時保管できる環境は、青果物の鮮度保持に強い優位性を持つ市場として、開場以来高いご評価をいただいております。

 一方、近年の著しい気象環境の変化や、それに伴う災害発生により、国産農産物の安定供給に強い懸念を持たざるを得ない時代に入りました。
 こうした時代に需給調整機能をもつ卸売市場は、今以上により重要な役割を担っていくものと考えております。

 私たちは、長きにわたる青果市場での集荷を通じ、全国の生産者の皆さんから丹精を込めて作られた素晴らしい青果物のご出荷をいただいてまいりました。そして、プロの料理人の皆さまからご家庭の食卓に至るまで、様々な食のシーンにお届けする過程において、当社が一番大切にする「目利き力」が培われてきました。
 これからも日本の優れた食文化を将来に伝承していくために、生産者の皆様の想いとこだわりが詰まった青果物を、私どもの目利き力と定温管理で鮮度保持ができる施設を十分活用させることで、その価値をしっかりと伝えてまいりたいと考えます。

 東京シティ青果はこれまでの青果市場における伝統に加え、2021年にグループ入りした神明ホールディングスの生産と流通に渡る世界的なネットワークを活かし、新たなチャレンジをもって豊洲市場の魅力を広く発信してまいります。守り続けること、変えること、止めることをしっかりと見極め、未来の青果市場の在り方を追求していきます。

 これからも東京シティ青果に変わらぬご支援をお願い申し上げます。